要望編 その1介護 ③介護は実子について

エンディングノート 介護は実子 介護
スポンサーリンク

介護は実子について

この項は、あえて大きく取り上げています。

確かに、法的には義理の親子関係であれば、子に義理親の扶養・介護をする義務はないわけですから、「介護は実子」というのはある意味当然といえば、当然です。

でも、それを盾に一切の介護を子(義理の息子・義理の娘)が放棄したとしたらどうなるでしょう。

現在は、少子化で夫婦が持つ子供の数は少なくなっています。つまり、兄弟が少ないわけです。

そんな中で、仮にお嫁さんを自分たち専用の介護要員として考える親世代がいれば、お嫁さんの実親の面倒を誰が見るのか、ということになります。

お嫁さん自身にとっても、義理親の面倒を看るために、実の両親を誰も面倒を看ることができない状況なんて、きっと納得できないでしょう。

そんなことから、実の親の面倒はそれぞれ実子が見ればいいんだ、法的にも義理の親の面倒を看る責任はないんだ、という流れからいつの間にか「介護は実子」と言われるようになったように感じます。

 国勢調査では、全世帯のうち子供あり世帯は7割、そのうちひとりっ子世帯は5割を占めています。
 簡単に言えば、(子供のいない世帯を除けば)2世帯に1世帯は一人っ子ということになります。
 このことが意味するのは、子供が結婚する時、一人っ子同士が結婚するケースが1/4、一方が複数
の子供がいて、一方が一人っ子のケースが1/2、双方ともに複数
の子供がいるケースが1/4ということ
になります。
 すなわち、少なくてもどちらか一方が一人っ子のケースが1/2ということになります。
また複数の子供がいるといっても殆どのケースは二人兄弟でしょう。
いづれにしても子供一人が一人か二人の親の介護をすることになります。

昔は兄弟が何人もいる大家族が沢山ありましたが、それが兄弟2~3人が普通となり、今や0~2人が普通になっています。(因みに、私の父方は5人兄弟、母方は6人兄弟でした。)

子供の数が多ければ、兄弟の誰かが一緒に住むとともに、他の兄弟たちは実家に頻繁に顔を出して面倒をみるという時代でした。平均寿命もそれほど長くなかったということもあります。

しかし、現在はまさに少子高齢化の時代で、子供が少ない上にに、親が長命になるという逆の状態になっています。

1つの例としては、一人っ子同士が結婚した場合、二人でそれぞれの両親計4人の面倒を看ることになります。

中国では一人っ子政策のためにこういうケースがほとんどで、公的サービスも殆どないでしょうから今後大変の時代になっていくでしょう。

でも、我が国の場合は、公的サービスがそれなりに整備されているので、介護する側も介護される側も公的サービスを最大限利活用して、それぞれの家庭に一番あった介護をしていくべきでしょう。

介護する側が少人数という現状を考えると、少ない人数が個々バラバラに対応していたのでは、体力面だけでなく、情報量や金銭面でも非効率になってしまいます。

そんな状況下で自分は義理両親の介護はイヤだ、「介護は実子だ」と突っぱねるのが本当にいいことなのか。

話題になるケースが多いのは、やはり嫁と義理両親との関係でしょう。

仲が良くない場合、義理両親の介護や同居が必要になっても嫁が拒否し、酷い場合には子世帯の家計からの金銭的援助も一切ダメというケースもあるようです。

こうなると、息子はどうにもなりません。

実の親の面倒を見るためには、最悪離婚して、会社も辞めざるを得ない場合もあります。

これは女性の義理親との人間関係の問題だけでなく、女性が自分の生活・家庭を大事にしたいという思いが強いからではないでしょうか。

この場合、立場を逆にして、「自分(奥さん)の両親に介護や同居が必要になった場合、夫にどうしてほしいか」を考えてみたらどうでしょう。

 『介護も同居もイヤ。金銭的援助もイヤ」と夫が無碍もなく答えたら、あなたはどう感じるでしょうか。

『こんなひととは、離婚だ!』と思うのではないでしょうか。

考えてもらいたいのは、一人で親の介護をすることの大変さです。二人でやれば、負担はその分軽減されるし、介護に関する情報も集めやすくなるでしょう。介護の大変さを共有できれば夫婦の会話も自然と増えるでしょう。

ここで重要なのは、妻が介護のメインになるという意識ではなく、二人で介護をしていくという認識を持てるかどうかです。(兄弟がいる場合は、兄弟を含めて)

これは、夫の両親の介護だけの話ではなく、妻の両親の介護の話でも同じという認識が必要です。
夫側が自分の親、あるいは親自体が自分たちのことしか考えないとしたら大きな問題です。
大きな問題と認識できる人はまっとうな人です。奥さんの側のことも一緒に考えましょう。

こう言った観点を無視して、無条件に「介護は実子」を訴える人を私は男女を問わず「人」としてどうなんだろうと思わずにはいられません。

「もし自分が相手の立場だったら」ということを考える習慣をつけましょう。

介護はそれぞれの家庭の事情によってやり方は多種多様だと思います。

金銭の過多、子供の数、人間関係(親子間、夫婦間、兄弟間)、介護度、住んでいる地域の公的サービス等に影響されます。

介護については、地域のケアマネージャーに相談してどういう介護サービスが受けられるのか、会社の福利厚生の一環としてどういう制度があるのか、兄弟姉妹がいる場合は兄弟姉妹を交えて、それぞれができることを洗い出し、検討しましょう。

少なくとも一人で、あるいは夫婦だけで結論を出さないようにしましょう。

「介護は実子」が当たり前という考えは止めましょう。

介護は一人では無理なのです。

「自分が逆の立場になったら」・・・どうなのか、よく考えましょう。


もし、義理の両親の面倒を看ることを半ば強制的に求められる反面、自分の実の親のことをないがしろにされるならば、「介護は実子」を声高に訴え、実行しましょう。